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公園

 コンビニで買ったおでんを、公園のベンチで開ける。すぐに一口、そしてまた一口食べた。お腹が減ってるわけじゃない。何か食べないと、身体の空っぽな部分がもっと広がりそうだと思ったからだ。

 埋めようとして、一口。埋まらなくて、一口。

 そのうち、ぽつ、ぽつ、と何かが落ちてきて手が濡れる。泣いているからだ。

 理由は無い。悲しくもないのに泣いている。

 鼻がつまって味がよく分からない。それでも一口、また一口。


読んだ証に、何か置いていくことができます。好きなものを置いていってください。